平群町にある古墳を紹介していく"古墳を巡ろう"シリーズ第4弾は『三里古墳』です。
平群町が設定する4つのハイキングコースの内、3コースで立ち寄りポイントになっています。
最寄り駅から徒歩10分程度と比較的アクセスしやすいので、へぐり散策の際はぜひお立ち寄りを♪♬♪♬♪
======================================About 三里古墳======================================
三里古墳は矢田丘陵より西に延びる尾根上に築かれた古墳です。
墳丘は削られて周囲が耕作地化していますが、発掘調査により全長35mの前方後円墳、
もしくは直径22mの円墳であると考えられています。また、埴輪はみられていませんが、
周溝埋土に礫が含まれており、墳丘の一部に葺石が施されていたようです。
主体部は南西に向いた横穴式石室で、太平洋戦争後に上部を失いましたが、
奥壁と側壁下部を残しています。石室は両袖式で、その大きさは玄室長4.9m、幅2.4m、
高さ約3.15m。羨道は長さ7m、幅1.3~1.4mです。
玄室奥壁の床よりに奥行き1.5mの板石による棚が架せられていますが、石棚のある横穴式石室の古墳は
奈良県下では三里古墳を含めて3例しかありません。玄室には凝灰岩製の組合せ家形石棺が安置され、
羨道部に組合せ箱式石棺が安置されていたと考えられています。
凝灰岩製の組合せ家形石棺の周囲からは金銅装鐘形杏葉鏡板を(かねがたぎょうようかがみいた)用いた
豪華な馬具や金銅装ハート形鏡板のやや実用的な馬具、土器類、武器類、ガラス玉等が出土しています。
特に鐘形杏葉鏡板とハート形鏡板の2セットの馬具は古墳時代後期の馬具としては優品です。
※出土遺物も一括で奈良県の指定文化財となっています。
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